佐藤成史連載


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佐藤成史
佐藤成史(さとう せいじ)
【プロフィール】
 1957年、群馬県前橋市生まれ。北里大学水産学部水産増殖学科卒業。日本全国はもちろん、アメリカをはじめとする世界各国を釣り歩く。
 マッチング・ザ・ハッチの釣りだけではなく、総合的なマッチング・ザ・X(詳細は著書「ライズフィッシング・アンド・フライズ(地球丸刊)」を御覧下さい。)の理論で釣りを展開。フライフィッシングをさらに奥深い世界から捉えた眼力、分析力は他の追随を許さない。
 著書多数。テレビ・ビデオの企画、出演などで活躍中。

■FF徒然草 第1話

☆ライズ・フィッシングのすすめ

 皆様、明けましておめでとうございます。
 昨年末、私の出演する最新ビデオ『ライズフォーム大研究』が発売されました。1月中旬にはDVDも追加発売されるそうです。もちろん製作は、このwebサイトを運営しているビデオメッセージさんです。
 そこでこれを機に、当サイトで連載を始めることになりました。堅苦しいものではなく、フライフィッシングに関わる諸々のことについて、徒然なるままに書き綴っていくつもりです。
 
 さて、『ライズフォーム大研究』、もうご覧になられたでしょうか? 題名の通り、いろいろなライズシーンが見られます。もしかするとそれを見るだけでも楽しいかもしれませんが、今回は撮影時の状況や補足説明に加え、どんなふうにこれを見たら、皆さんの釣りに役立てられるかについてお話していきたいと思います。そしてそうすることで、よりいっそうの臨場感をもって楽しんでいただけたらと考える次第です。

* 撮影時期と河川状況

 撮影は2003年の6月、北日本のとあるエリアで行なわれました。期間は2回に分けて6日間ほどです。地元の皆さんの協力も
あって、撮影は比較的順調に行なうことができました。
この場を借りてお礼を申し上げたいと思います。
 私は元来、かなり強力な『雨男』なのですが、今回はまあまあの天気に恵まれました。後半に猛烈な風雨に見舞われているシーンがありますが、あんな天気はたった一日だけ。むしろ渇水のひどい渓が多く、乏しい水量に泣かされたくらいです。
 それでも時期が良かったのか、魚の活性はすこぶる高く、ほとんどの渓で入れ食い状態が続きました。しかし、テーマであるライズとの関係を問わねばならないために、ただ釣れるだけでは意味がありません。本当に贅沢なことで恐縮なのですが、釣れ過ぎて困ったりもしました。

* コンセプト

 今回、撮影場所にあえてフリーストーンの山岳渓流を選んだのには理由があります。
 国内でライズの釣りといえば、一般的には春の里川がそのメイン・フィールドになることが多いでしょう。しかし、渓流釣り全体を考えたら、里川のライズの釣りというのは、実はかなり特殊な部類に入ります。地域にもよりますが、里川でライズの釣りができる時期は、長くてもせいぜい3ヶ月、場所によっては数週間。しかもその間にライズが期待できる日数を考えたら、ライズの釣りが成り立つ確率はけっして高くはないのです。
 また、相手にする魚が野生魚とは異なる習性を持った放流魚であったり、極端にフィッシングプレッシャーの高い魚だったりしますから、釣り方や使うフライも特殊になりがちです。
 そんなシーンばかりを目にしていると、特別であるはずの世界が普通に思えてしまうような錯覚に陥ってしまいがちです。その結果、ライズに対して必要以上に神経質になって、釣り方の枠を狭めてしまうことがあります。
 もちろん偏狭な世界にも妖しい魅力があって、そこに埋没していくことに至上の悦びを感じてもいいわけですが、フライフィッシングの持つオーソドックスな一面も忘れて欲しくないと思います。
 そんな“原点回帰”的な意味合いを込め、今回は山岳渓流の実釣シーンとライズの映像をメインに撮影しました。そして“ライズフォーム”から捕食の状況などを探求するシーンでは、スプリングクリークや里川でライズする魚たちの映像を選びました。そこから典型的なライズフォームを抽出して、その様子をできるだけ分かりやすく解説しています。

* ライズ・フィッシング

 ライズする魚を見つけたとします。その魚を釣ろうとするとき、何をどう見て、使うべきフライや釣り方を選べばいいでしょうか。何をどう見るかのひとつに、ライズフォームの分析があるわけですが、実はそれ以前に考えるべきもっと基本的なことがあります。
 それは、ライズする魚を釣るための答えは必ずしもひとつではないということです。
 例えば、#30くらいの極小ユスリカを飽食している魚がいるとします。それならその魚は、#30のフライでなければ釣れないでしょうか? 
 答えはもちろん『ノー』ですね。
 実際には、捕食ステージや個体差、また釣る側の能力等も加味されてきますが、状況次第で解答の枠はかなり広いと考えてよいと思います。
 それではその理由を、極端なケースに分けて考えてみることにしましょう。
 捕食対象が#30のユスリカのみで、仕方なくそれを捕食している状況なら、その魚を釣るためのフライは、かなり広範囲に及ぶでしょう。もしかすると#10のエルクヘア・カディスで釣れたとしても不思議ではありません。
 しかし、複数の捕食対象の中から、#30のユスリカのある状態だけを選択的に捕食しているとしたら、フライはできるだけその捕食対象にマッチさせるべきです。それが釣るための条件であり、これこそがマッチング・ザ・ハッチの真髄です。しかし残念ながらこんな状況は滅多にありません。この場合、#10のエルクヘア・カディスを流したら、それを魚が確認した瞬間に逃げられるかもしれません。
 ライズ・フィッシングの楽しさは、このような両極端なケースがあることをよく理解し、様々な自然界の要因から状況を分析したうえで、解答を絞り込んでいくことにあるのではないでしょうか。
 山岳渓流のライズシーンでは、変化に富んだ流速や流れの形態があるため、ライズの捕食対象を正確に見抜きづらいという一面があります。それが曖昧さを助長して、「どんなフライでも釣れるさ……」というように釣りを単純化させる反面、その背後に隠された真実を見抜けないため、実績を技術に反映しづらいのです。つまり、釣れるには釣れたが、どうして釣れたのか分からない……それをただ繰り返してしまいがちなのです。
 ライズフォームの分析は、こうした無駄を排除しつつ、確信を持って釣りができることを助けることにもなります。
 
 おっと……、少し話し過ぎてしまったかもしれません。この続きはビデオ、あるいはDVDの『ライズフォーム大研究』でお楽しみください。

佐藤成史

【近況】
 1月中は次作の単行本の内容を煮詰めています。デジタル画像のストックが溜まってきたので、それらをうまく生かしたフォトエッセイのようなものを考えています。
それから昨年の夏頃から痛めていた右肘に、ようやく回復の兆しが見えてきました。そろそろリハビリを開始しようと思っています。
佐藤成史イワナ
PHOTO BY SEIJI SATO
佐藤成史ライズ写真
PHOTO BY SEIJI SATO
【佐藤成史著書】
「ライズフィッシング・アンド・フライズ」
              (地球丸刊)

「瀬戸際の渓魚たち」
「The Flies part1渓流のフライパターン」
「The Flies part2水生昆虫とフライパターン」
「The Flies part3
   CDCパターンとイメージングパターン」
「ロッキーの川、そして鱒たち」
「ニンフフィッシング タクティクス」
           (以上つり人社刊)

「フライフィッシング」
「徹底フライフィッシング」
「渓魚つりしかの川」
           (以上立風書房刊)
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