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佐藤成史
FF徒然草 第32話(最終回)

☆神流川に新しく開設された

『本谷渓流特設釣場(毛鉤釣り専用区間)』について


 *新しい釣り場の誕生

 かねてから開設が予定されていた神流川の本谷渓流特釣場(毛鉤釣り専用区間)でしたが、2006812()、ようやくオープンする運びになりました。今年度は群馬県の禁漁期までの920日までが期間のみの暫定オープンです。

 上野村漁業協同組合の依頼もあって、7月以降、数回の釣獲調査のメンバーに参加させていただきました。時間的な制約から、科学的な検証はできなかったものの、渓流魚の生息状況の傾向や、放流魚された魚の移動やコンディション、そして釣り場としてのクオリティーなど、たいへん興味深い実態を観察することができました。

 昨年完成した上野ダム直下、約1.5kmが新しく本谷渓流特設釣り場の区間です。

 下流部の上野村役場前付近の既存C&R区間に較べると、さすがに水量そのものは少なくなりますが、変化に富んだ渓相の良さは比較にならないほど素晴らしいです。水の美しさについてはいうまでもないでしょう。

 釣れる魚はイワナとヤマメのみ。今後も他の魚種を入れることはないそうです。

数ヶ月前に放流された魚に加え、天然魚の数もかなり多く、それぞれが微妙に棲み分けています。そのため、サイズよりも天然を求める人にも楽しめると思います。

ヤマメのアベレージは信じ難いことに30cmを超えています。私の釣った最大魚で38cmでしたが、それよりも大きな個体を何度も目撃しています。区間内には水深2mを超えるプールがいくつかあるので、どこまでの魚が潜んでいるのか見当がつきません。

総合して考えれば、釣り場としてのクオリティーは相当に高いと判断できます。もちろん、どこに価値観を置くかでその評価は変わってきますが、いくつかの制限をつけたことでゆったり釣りができそうなことが、一番のメリットかなと思われます。

また、定期的に成魚放流するわけではなく、今後は状態を見ながらできるだけ自然の状態に近づけていくことを目標にしているため、徹底した管理が行なわれる予定です。

このような釣り場を表現するときに困るのは言葉の問題です。

お客さんの数に応じて成魚放流する魚の数をコントロールする一般的な管理釣り場とは違いますが、そうした釣り場との区別をつける適当な言葉がないのです。つまり、きちんと管理しているという意味合いの“管理”という言葉と、前期のような成り立ちの管理釣り場に使われている“管理”という意味が全然違うのにも関わらず、言葉上は同じ表現になってしまうのですね。

そんな歯がゆさを何とか解消できないかと、上野村漁協では、この区間の名称を公募しています。詳しくはこちらのサイトへアクセスしてください。


このクラスのヤマメがドライフライに“ドッカ〜〜〜ン!!”と出てくる機会はそう多くないですね。
そんなふうに通常ではありえない世界が展開しているのが、この神流川『本谷渓流特設釣場』なのです

*やればできる日本の漁協!!

皆さんよくご承知のように、群馬県上野村を流れる神流川上流部は、上野村漁協によって管理されています。上野村漁協は2001年に国内で初めて遊漁規則で再放流(実質的なC&R)を遊漁者に義務付けた漁協として有名ですが、現在ではC&Rも社会に受け入れられ、資源の維持・管理のために有効な手段として認められました。

常に資源の枯渇にさらされる危険性の高い河川では、主に比較的公共性の高い第五種共同漁業権というタイプの漁業権によって管理されています。しかし、漁業法の解釈の問題等があって、C&Rのように再放流を義務付ける行為を規則とするのは難しいといわれていたのです。

その壁を最初に崩したのが上野村漁協と群馬県の水産行政だったのです。

そして今回は、“毛鉤釣り専用区間”さらには“人数制限”という規則まで付加してきたのですから、釣り場を管理するという点において、これ以上の制限はありません。むしろ最初にあったC&Rのほうが大したことのない規則のように思えてしまうほどです。

その存在や管理面でとやかく言われている漁協ですが、やろうと思えば何でもできることが証明されたわけです。つまり、やる気と管理能力さえあれば、日本の川の多くは蘇るということなのですね。

上野村漁協の描くビジョンの根底には、次のような意思が感じられます。

地域の河川管理を預かる漁業同組合として地域の河川を守り、再生産に必要な資源をしっかり確保していくこと、そして乱獲を繰り返す一部の釣り人たちを排除し、そうした行為によっていつも寂しい思いをしている一般の釣り人の皆さんを迎え入れること……あれもこれも、すべてはそのための方策なのではないかと思われます。

公共性の高い釣り場では、それぞれに異なる価値観を持った釣り人たちが集まります。

その中には、何匹釣っても満足できない欲張りな人もいれば、きれいな魚が1匹だけ釣れれば満足という人もいます。釣れた魚は全部持ち帰らなければ気が済まない人もいれば、釣れた魚を1匹たりとも殺すことなく、自主的に再放流を心がけている人もいます。

また、釣りよりも川歩きを楽しみたい人もいるでしょうし、ただひたすら渓流の雰囲気に酔いたい人もいるでしょう。

家族でBBQを楽しむとき、ちょっと釣りができればいいなあと考える人もいれば、その逆に、賑やかな場面には遭いたくない人もいるわけです。

現在の多くの釣り場では、こうした人たちが同じ場所を共有しなければなりません。ゾーニング的な概念は、まだ実行に移されていないため、良くも悪くも玉石混合状態。そんな中で行き場を見失っている人もたくさんいます。

C&Rしかやらない人たちは、クーラーボックスに詰まった魚のハラワタをその辺にばら撒いている人を見たくないでしょう。その逆に、自分の釣果を誇示したくて仕方ない人たちは、それを聞いてくれない人たちを嫌います。

ようするに、自分と違う人種人の存在を認めたくないわけで、特に釣り人の場合はそうした人間の特性が極端に出ることが多いようです。

すべての釣り人の要求をすべて満たすわけにはいきませんが、少なくとも純粋に釣りを楽しみたい人たちにとって、上野村漁協が行なってきたこれまでの方策は、とても評価できると思います。

異なる価値観の人同士が安心して楽しめるように、それぞれの釣り場を分けることで、気持ちよく釣りを楽しめる……そんな環境を提供するためには、いくつかの制限もやむをえないことです。そして今後、最も重要になってくるのは、管理者側がきちんとした管理をしながら、釣り場と資源を維持していくことでしょう。

 そのために、私たちは今後も上野村と上野村漁協を応援して行きたいと思っています。

皆さんもぜひ一度、足を運んでみてください!

約2年半に渡って毎月1回書き下ろしてきた『FF徒然草』ですが、今回が最終回となってしまいました。

長い間、ご愛読していただいた皆さんに、心から感謝申し上げたいと思います。

それではまたどこかで!


佐藤成史


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